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台湾ドラマ・映画おすすめ入門ガイド|名作から最新作まで一気に紹介

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台湾が好きになるきっかけは人それぞれです。旅行で食べた魯肉飯が忘れられない人もいれば、夜市の熱気に心を奪われた人もいる。でも最近、じわじわと増えているのが「ドラマや映画がきっかけで台湾好きになった」というパターンです。

台湾のエンタメは、どこかやさしい。派手な演出よりも人と人のつながりを丁寧に描く作風、台北の街並みや台南の路地がさりげなく映り込む映像、そして耳に残るサウンドトラック。気がついたら、「この場所に行ってみたい」と思っている自分がいます。

この記事では、台湾ドラマ・映画を初めて観る方に向けて、名作から最新作まで幅広くご紹介します。どこから手をつければいいかわからない方も、ここを読めばきっと最初の1本が見つかるはずです。

まず知っておきたい:台湾エンタメの「空気感」

台湾のドラマや映画には、独特の空気感があります。韓国ドラマのような圧倒的なスケール感とも、日本のドラマのような緻密さとも少し違う、のびやかでどこかノスタルジックな雰囲気。台湾の都市と自然が混在する風景、繁体字の看板、台湾語と台湾華語が混ざり合う会話…そういった「台湾らしさ」が自然と作品に染み込んでいます。

また、台湾のエンタメは日本との縁が深く、日本の漫画や小説を原作にした作品も多ければ、日台合作で制作された映画も近年増えています。台湾を好きになってから観るとさらに楽しいのはもちろん、逆に「作品を観てから台湾に行きたくなった」という入り口にもなりやすいのです。

このサイトでは台湾華語学習や役立つ台湾華語の日常会話、台湾で今話題のもの、台湾に暮らすように住むとしたらという前提の話題をお届けしています。少しでも台湾旅行や台湾への留学、滞在にお役立ていただけると嬉しいです。

それでは早速見ていきましょう。

【映画編】これだけは観てほしい台湾映画

▶ 台湾映画の黄金時代を作った名作たち

台湾映画が世界から注目されるようになったのは、1980年代のこと。それまでの娯楽路線から脱却し、台湾の日常をリアルに、詩的に描く「台湾ニューシネマ」と呼ばれる映画運動が生まれました。その旗手となったのが、ホウ・シャオシェン(侯孝賢)エドワード・ヤン(楊德昌)という二人の巨匠です。

『悲情城市』(1989年・ホウ・シャオシェン監督)

台湾の近現代史を語るとき、避けて通れない作品です。1945年の日本統治終了から国民党政権下の動乱期を舞台に、ある一家の崩壊を静かに、しかし深く描きます。台湾を象徴する場所のひとつ、九份がロケ地として使われたことでも知られており、この映画をきっかけに九份が広く知られるようになりました。重厚なテーマですが、映像の美しさは格別。台湾の歴史に少し興味を持ったときに観ると、ぐっと深みが増します。

『ヤンヤン 夏の想い出』(2000年・エドワード・ヤン監督)

台北に暮らすごく普通の一家の、ある1年間を描いた作品。小学生のヤンヤン、思春期の姉、疲れた父、迷い込んだ母——それぞれの視点から現代家族の姿が丁寧に描かれます。約3時間という長尺ながら、気がつけばすっかりこの家族の一員になったような感覚になっている不思議な映画です。エドワード・ヤン監督の遺作でもあり、カンヌ映画祭で監督賞を受賞した名作。難しい映画ではなく、「家族とは何か」「人生とは何か」をしみじみと考えさせてくれる、何度でも観たくなる1本です。

▶ 入門にぴったり!青春・恋愛映画

『海角七號』(2008年・ウェイ・ダーション監督)

台湾映画史の興行記録を塗り替えた大ヒット作です。台湾最南端の街・恒春を舞台に、夢を諦めかけたミュージシャンと日本人観光プロモーターの恋が、終戦直後の台湾を舞台にした60年前の純愛と交差していきます。台湾語、日本語、台湾華語が飛び交う会話、地元の人たちが作る草の根バンド、笑いあり涙ありのストーリー——観終わった後、恒春に行きたくなること間違いなし。台湾映画の入門として、まず1本選ぶとしたらこれかもしれません。

『那些年,我們一起追的女孩』(2011年・ギデンズ・コー監督)

誰もが経験したことのある「届かなかった初恋」を、痛くて愛おしいほど正直に描いた青春映画です。原作者のギデンズ・コー自身が監督を務め、自伝的な内容になっています。台湾では上映当時に大旋風を巻き起こし、香港・中国でも記録的な動員を達成。日本でも公開され、多くの人の心を鷲掴みにしました。主演のコー・チェンドンとミシェル・チェンの演技が初々しく、青春の輝きと後悔をこれほどリアルに映し出した映画はなかなかありません。

『我的少女時代』(2015年・フランキー・チェン監督)

1990年代の台湾を舞台に、ちょっとさえない女子高生が不良グループのリーダーと奇妙なコンビを組む青春ラブコメディ。甘くてほろ苦い恋愛と、あの頃の若さゆえの失敗や後悔が、笑いとともに丁寧に描かれています。ノスタルジーをくすぐる90年代の台湾の風景、ファッション、音楽も見どころのひとつ。若い世代はもちろん、90年代に青春を過ごした世代にも刺さる1本です。

『青春18×2 通往有你的旅程』(2024年・藤井道人監督)

2024年の日台合作映画として話題を呼んだ最新作です。2006年の台南でカラオケ店のバイト中に出会った日本人バックパッカーのアミへの思いを胸に、36歳になった主人公・ジミーが日本を鈍行列車で旅するロードムービー。台湾の俳優シュー・グァンハンと日本の清原果耶がダブル主演を務め、台湾と日本の風景が美しく交差します。台湾好き・日本好きどちらの方にもじんわり響く、「旅がしたくなる映画」の筆頭です。Netflixでも配信されています。

【ドラマ編】一気見注意!台湾ドラマの名作

▶ まず1本目に観るなら

『流星花園〜花より男子〜』(2001年)

台湾ドラマを語るうえで、この作品は外せません。日本の人気漫画「花より男子」を台湾で映像化したこの作品は、放送当時にアジア全土で爆発的なブームを起こしました。のちに日本・韓国・中国でもリメイクされるきっかけとなり、「台湾ドラマ=面白い」という認識をアジアに広めた歴史的な1本。主演のジェリー・イェンとバービー・スーのキャラクターは、放送から20年以上経った今もファンの記憶に鮮明に残っています。

『想見你(またあなたに会える)』(2019〜2020年)

台湾ドラマ好きに「最高傑作を1本挙げるとしたら?」と聞けば、この作品の名前を挙げる人は多いでしょう。2019年の台北と1998年の台南、ふたつの時代が交差するタイムリープ・ラブストーリーです。「ただの恋愛ドラマかな」と思って観始めると、予想外の展開に手汗をかきながら一気見してしまう作りになっています。主演のグレッグ・ハン(許光漢)の笑顔は本当に反則級。台南のロケ地を巡る「聖地巡礼」ツアーも話題になり、2023年には劇場版も公開されました。

▶ 台湾の「今」を感じるドラマ

『WAVE MAKERS〜選挙の人々〜』(2023年)

台湾の選挙戦を舞台に、候補者を当選させるために奮闘するスタッフたちの姿を描いた社会派ドラマ。政治の話というと堅くなりがちですが、このドラマは人間関係の機微や職場のリアル、若者の葛藤も丁寧に描かれており、とても見やすい仕上がりになっています。台湾の選挙特有の活気ある街の風景も楽しめ、「台湾ってこんな社会なんだ」と知るきっかけにもなります。Netflixで配信されており、台湾ドラマの新しい可能性を感じさせてくれる作品です。

『俗女養成記(おんなの幸せマニュアル)』(2019年)

台南出身の39歳独身女性が、仕事も恋愛も行き詰まりながらも前に進もうとする姿を描いた人間ドラマです。人気作家のエッセイが原作で、笑えて泣けてほっこりする三拍子揃った作品。台南の古い街並みや家族との温かいやり取りが、どこか懐かしい気持ちにさせてくれます。台南が舞台なので、台南旅行を考えている方は旅の前に観ると街が何倍も楽しくなります。シーズン2も制作されており、日本でも放送されました。

▶ もう少しディープに楽しみたい方へ

『麻醉風暴(アネステジア・クライシス)』(2015年)

医療ミスと保険会社の闇を巡るサスペンスドラマ。台湾の公共放送局PTS(公視)制作で、社会問題を真正面から取り上げた骨太な作品です。話数が少なくテンポも良く、一気に観られます。台湾のエンタメがラブコメだけでなく、こんなにシリアスで質の高いドラマも生み出していると知ってほしい1本です。

『模倣犯』(2023年・Netflix)

宮部みゆきの同名小説を台湾を舞台にドラマ化したNetflixオリジナル作品。連続殺人事件の犯人と、それを追う検察官の攻防を描くサスペンスです。主演の吳慷仁(ウー・カンレン)の演技が圧倒的な存在感を放っており、観始めると止まらなくなります。台湾のドラマがここまでの質になったのかと驚かされる、近年の台湾エンタメを代表する1本です。

台湾ドラマ・映画の楽しみ方 3つのコツ

  1. 台湾華語に耳を慣らす絶好のチャンス:台湾のドラマや映画は、台湾華語の「生きた教材」でもあります。字幕なしでは難しくても、繰り返し観ているうちに自然とフレーズが耳に入ってきます。特に「謝謝」「不客氣」「帥哥(ハンサムな人)」「美女」などは、劇中に頻出するので自然に覚えられます。
  2. ロケ地を調べながら観る:台湾のドラマや映画は、実際の街がそのままロケ地として使われることが多いです。「ここ行ったことある!」という喜びも、「次に行ったときにここへ寄ろう」という楽しみも、どちらも生まれます。台南、九份、淡水、花蓮——作品の舞台と旅の計画を重ねるのが、台湾エンタメの醍醐味のひとつです。
  3. 配信サービスを活用する:台湾のドラマや映画は、NetflixやAmazon Prime Video、U-NEXTなどで配信されているものが増えています。特にNetflixは台湾オリジナル作品の制作にも力を入れており、高品質な作品が次々と登場しています。まずは無料期間を使って試してみるのもおすすめです。

どれか1本、今夜観てみませんか?

台湾のドラマや映画は、観た後に「台湾に行きたい」という気持ちをじわじわと育ててくれます。ストーリーの面白さはもちろん、画面に映り込む台湾の街並み、食べ物、人々の温かさが、旅への憧れを少しずつ積み重ねてくれるのです。

初めての方には、映画なら『海角七号』か『青春18×2』、ドラマなら『想見你』をおすすめします。どれも構えずに観始められて、気がついたら台湾の世界に引き込まれているはずです。

いつか画面の中の景色を自分の目で見に行く日が来ることを願いながら、まず今夜、1本観てみませんか?


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管理人
台湾好きな中国語学習者。コロナで渡台できなくなり、その間、独学で中国語を学習開始しました。 台湾雑貨、スイーツ、バンド『八三夭』が好きで、台湾の通販サイトチェックは欠かせません。 初めての渡台は2015年で、台湾初心者の王道、胡椒餅や小籠包を堪能しましたが、その後、グルテン過敏症だということが判明!小麦粉なしの生活に切り替え、台湾料理やスイーツも小麦粉なしのものを探し求めては味わっています。
今、台湾でもグルテンフリーのブームが来そうな気配を感じています。通販サイトでは無麩質の文字もちらほら•••。レシピサイトでも米粉を使った饅頭のレシピも出てきていたり。もっと無麩質のものが増えてくれたらいいな〜と願っています。
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