卒業をテーマにした台湾の曲
6月は台湾では卒業シーズンということで、今回は卒業をテーマにしたアーティストの曲の紹介です。
日本でもコロナ禍をきっかけに、2期制で9月始まりの学期に変更するかどうかという議論がなされていましたが、結局従来通りの4月始まりということで落ち着いてしまいました。私は9月始まりにして全世界的に統一できたらいいなと思っていたのですが、仕方がないことなのかもしれません。
さて今回ご紹介する台湾で聞かれている卒業をテーマにした曲はどれもなかなかじーんと胸に来るものがあります。日本の卒業式ソングとはやはり雰囲気も違っていて、いろいろと比較してみるのも面白いかもしれません。
日本は3月が卒業なので、季節は春で花のイメージとしては桜や梅の咲くころですね。その辺りも台湾とは違うのかもしれません。またどちらかと言うと、台湾の曲は別れにフォーカスしている歌が多いイメージです。
【朋友 Phoenix】李浩瑋 Howard Lee feat. ?te 壞特
この歌は青春の淡くはかない時間に別れを告げて、今までの友人関係ではなく新たな世界へ飛び立つ瞬間について、友達と自分に対して鼓舞する様子が描かれています。
【青春有你2021】蔡佩軒
青春の思い出はお互いに会えば蘇るはずだから、今は恐れないで未来へ一歩踏み出そうという内容です。前に進みたい気持ちと今のこの瞬間の時間に止まりたい気持ちのせめぎ合いが若い世代特有のジレンマのように歌詞に表れています。
【我們青春 We Are Young】李玉璽
映画『我的少女時代』の挿入歌だったこの曲は、まさに青春時代を回顧する映画です。この曲は何が起こるかわからないけれど、一歩ずつ進むしかない、青春時代はひたむきな思いで突き進み、その結果、今があるといった内容になっています。
【致青春】八三夭
この曲はどちらかというと、青春時代の恐れを知らないまっすぐな思いを歌ったもので、そんなふうに青春を過ごしてきた今、自分はそれを糧に一生懸命生きているよ、という歌詞内容です。
個人的には八三夭のファンなので、私はこの曲推しですが、ノリのいい曲ですし、皆さんに聴いていただきたいです。
【我們都擁有海洋】呉青峰
蘇打綠のボーカルで作詞、作曲を担当している呉青峰は、ソロ活動中に発表したアルバム太空人が2020年の金曲奨で最優秀男性歌手賞を受賞するなどマルチに活躍中です。現時点で唯一「最優秀作曲賞」「最優秀作詞賞」「最優秀編曲賞」「最優秀バンド賞」「最優秀歌手賞」の五大部門を全て受賞した歌手として知られています。
この曲は未来に向けての旅立ち、自分で決めて自分で責任を持って行動するということが繰り返し描かれています。
【倒數三萬天】麋先生
【今年夏天】拉縴人少年兒童合唱團
青春時代にできた友人は一生の友達で、今、別れの時期に来ているけれども、友情は一生続くという内容の歌詞です。
2010年ごろから毎年台湾の高校生が自作で制作する卒業ソングの一つです。どれも綺麗な詩と心地よいメロディです。
【最想念的季節】品冠 (Victor)
コブクロの『風』が原曲の歌で、台湾の学校の卒業式ではよく使用される曲のようです。そのためか卒業=最想念的季節というように、別れの季節になると思い出される曲のようです。歌詞の内容としてはこの時期になると、やんちゃだったり落ち込んでいたりしていた自分のそばにいてくれたのはあなたで、離れ離れにはなったけれど、今自分がこうして生活しているのはそのおかげでもある、というちょっと寂しい気分になるような内容です。
【畢業 Graduation】MC Hotdog 熱狗
大学の卒業をテーマにした曲。卒業する時期になって、ふとキャンパスをゆったりとした気分で歩いていた生活を、いい時間だったと思い出すという内容の歌です。
【乾杯】五月天
今まで過ごしてきた時間は、すべては過去の時間になる。大人になるということは幻想と幻滅の繰り返し、だからこそ一緒に過ごした時間は貴重だといったことを歌っています。
他にもまだ卒業をテーマにした曲がたくさんありそうですね。
日本の曲だけではなく、台湾の曲でもお気に入りをぜひ見つけてください。