ㄓ(zh)・ㄔ(ch)・ㄕ(sh)・ㄖ(r)の発音のコツ-台湾華語
日本語話者の一番苦手な発音と言っても過言ではない、ㄓ(zh)・ㄔ(ch)・ㄕ(sh)・ㄖ(r)はそり舌音とか捲舌音と言われている音です。この音は舌をただ捲きあげるのではなく、舌の縦中央にくぼみをつけるようにスプーンの形をイメージして捲くという特殊な捲き舌です。
今回はこのそり舌音であるㄓ(zh)・ㄔ(ch)・ㄕ(sh)・ㄖ(r)について発音のコツをまとめました。
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それでは早速見ていきましょう。
そり舌音の舌の形
舌をスプーンの形にする
分かりやすいように絵を描いてみました。
舌の形をスプーンの形にすると言われても??となると思いますので、舌の真ん中を縦のラインに沿ってくぼませるようにしてみてください。
そうすると舌の右側と左側の側面が上に上がります。その舌の形のままで唇をすぼめて『う』を言うようなイメージで発音してみましょう。ひょっとこみたいな口になりますよね?
どうですか?
ちょっと難しい口の形ですが、そり舌音に近づいてきたのではないでしょうか。
これを繰り返していると自然に言えるようになりますので、最初は意識して舌をスプーンの形にしてから唇をすぼめた状態で音を出すことを意識してみてください。慣れてくるとひょっとこ口にならなくても発音できるようになります。
そり舌音の発音練習
できれば避けたいそり舌音ですが、意外と使う単語にそり舌音が多いのも事実です。
例えばタピオカミルクティーの珍珠奶茶やこれは~の這是~、日本人とか日本もそり舌音が入っていて、避けられようもないですね…。というわけで、スプーンの形を意識して練習してみましょう。
ㄓ(zh)
準備(ㄓㄨㄣˇ ㄅㄟˋ)…準備、準備する
中午(ㄓㄨㄥ ㄨˇ)…お昼、正午
珍珠奶茶(ㄓㄣ ㄓㄨ ㄋㄞˇ ㄔㄚˊ )…タピオカミルクティー
這是~(ㄓㄜˋ ㄕˋ)…これは~
ㄔ(ch)
小吃(ㄒ一ㄠˇ ㄔ)…小皿料理
公車(ㄍㄨㄥ ㄔㄜ)…バス
計程車(ㄐ一ˋ ㄔㄥˊ ㄔㄜ)…タクシー
計程車のそり舌音が出せない!と台湾人の友人に言ったら、『私たちは小黃ってよく言っています』と言われましたが…、逆にそれを言って台湾華語ネイティブに間違われても困るしな~と思ったのを思い出しました。
ㄕ(sh)
手機(ㄕㄡˇ ㄐ一)…携帯電話
多少錢?(ㄉㄨㄛ ㄕㄠˇ ㄑ一ㄢˊ )…いくらですか?
沙茶醬(ㄕㄚ ㄔㄚˊ ㄐ一ㄤˋ)…台湾のBBQソース
刷刷鍋(ㄕㄨㄚ ㄕㄨㄚ ㄍㄨㄛ)…しゃぶしゃぶ
ㄖ(r)
日本人(ㄖˋ ㄅㄣˇ ㄖㄣˊ)…日本人
八月三十一日(ㄅㄚ ㄩㄝˋ ㄙㄢ ㄕˊ 一 ㄖˋ)
日式(ㄖˋ ㄕˋ)…日本式
星期日(ㄒ一ㄥ ㄑ一 ㄖˋ)…日曜日
日本人としてはもうㄖ(r)のオンパレードです。避けようがありません。もしかすると、ㄖ(r)を言わざるを得ない状況が逆にトレーニングにもなるかもしれないですね。
このそり舌音をマスターできれば、かなり大きく前進したことになると思います。もともと日本語にはない発音なので、その舌の筋力がない日本人はとても苦労すると言われています。つまり舌の筋力を鍛えることができればOKということですね。
耳から聞いて覚えるというケースもありますが、大人になってからの発音習得は理屈から入るのも1つの手だと感じています。