台湾に蝶を見に行ってみよう!
台湾は蝶大国でもあります。
台湾の地形や気候が蝶にとって生息しやすい場所であることから、台湾に生息する蝶は400種と言われています。さらには台湾の固有種が60種類ほどあるということで、蝶が好きな方は一度訪れてみたいと思うのではないでしょうか。
台湾では、春から秋にかけてが蝶の活動が最も活発な時期です。
特に4月から9月がベストシーズンとされていますが、山岳地帯では季節によって見られる蝶が異なることがあります。
台湾の豊かな自然環境で、固有種を含む多くの蝶を観察することができるので、ぜひこれらのスポットを訪れてみてください。
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それでは早速見ていきましょう。
台湾はなぜ蝶大国なのか
蝶が生息しやすい地形や気候
台湾は、亜熱帯気候から熱帯気候の気候帯であり、台湾の中央には高い山脈がそびえています。
そのため、低地から高山にかけてバリエーション豊かな生態系が存在し、さまざまな環境で蝶が生息しています。標高によって温度や生息する植物が異なるため、蝶の種類もそれに合わせて多様であり、さらには固有種も多く見られます。
蝶が南方から北方へ移動する通り道にある
台湾は、南方から北方へ移動する蝶の通り道にあります。
特に有名なのが、毎年秋に発生する「ルリマダラ」の大規模な渡りです。
ルリマダラは寒くなる前に南方の暖かい地域に移動するために台湾を通過し、その際に数百万匹のルリマダラが集まる光景が見られます。この現象は「蝶の移動ルート」として有名です。
さらに台湾国内でも北部から南部へ移動するため、北回帰線以南の特定の谷間に移動する光景が見られます。冬になる前に200~300キロの距離を移動するというのですから、相当な距離ですよね。
国家公園や自然保護区が各地に点在する
台湾には多くの国家公園や自然保護区があり、これらの地域で蝶が保護されています。陽明山、阿里山、太魯閣、墾丁などの自然豊かな場所は、蝶の観察地としても有名で蝶の絶滅を防ぐための活動や、蝶に関する教育活動も盛んに行われています。
蝶は幸福や再生の象徴
台湾では蝶が「幸福」や「再生」の象徴とされ、地域の祭りやアートにも度々登場します。
またルリマダラの大移動は、自然の驚異として観光プロモーションにも使われることも多く、蝶の大群が移動する光景は力強さや生命力の象徴とされています。
台湾の固有種について
台湾の固有種は60種類ほどあります。
南国だから色鮮やかな蝶が多いのかな?
台湾の固有種は、鮮やかな色彩や特殊な環境適応が特徴です。
これらの蝶は、台湾特有の気候や地形に依存しており、色彩の美しさ、舞っている様子、保護色やカモフラージュといった多様な進化の結果が見られます。
色彩の多様さと鮮やかさ
台湾の固有種の蝶は、鮮やかな色彩を持つものが多く、おおよそ3系統に分類されます。
青色や紫色の美しい輝きを持つ蝶
臺灣藍月虎蝶(ㄊㄞˊ ㄨㄢ ㄌㄩˇ ㄩㄝˋ ㄏㄨˇ ㄉ一ㄝˊ )
和名:タイワンルリタテハ
英語名:Taiwan Blue Admiral Butterfly
臺灣斑蝶(ㄊㄞˊ ㄨㄢ ㄅㄨˋ ㄩˇ ㄋ一ㄝˇ)
和名:タイワンアサギマダラ
英語名:Taiwan Blue Tiger Butterfly
淡色烏蛺蝶(ㄉㄢˋ ㄙㄜˋ ㄨ ㄐ一ㄚˊ ㄉ一ㄝˊ )
和名:ウスイロルリシジミ
英語名:Pale Blue Butterfly
臺灣藍斑蝶(ㄊㄞˊ ㄨㄢ ㄌㄩˇ ㄇㄢˇ ㄉ一ㄝˊ )
和名:タイワンルリマダラ
英語名:Taiwan Blue Tiger Butterfly
黒と白のコントラストが特徴的な蝶
臺灣大紋白蝶(ㄊㄞˊ ㄨㄢ ㄉㄚˋ ㄍㄧㄣ ㄏㄨˇ ㄉ一ㄝˊ )
和名:タイワンオオゴマダラ
英語名:Taiwan Giant Tree Nymph
黒と赤の鮮やかな配色が特徴的な蝶
臺灣紅斑蝶(ㄊㄞˊ ㄨㄢ ㄏㄨㄥˊ ㄧㄝˋ ㄏㄨˇ ㄉ一ㄝˊ )
和名:タイワンアカタテハ
英語名:Taiwan Red Admiral Butterfly
固有種が見られるかも?
蝶の観察をするときには自然を大切にし、蝶の生息地や環境を傷つけないよう注意しましょう。
台湾の豊かな自然環境で、固有種を含む多くの蝶を観察することができるので、ぜひこれらのスポットを訪れてみてください。
合歡山(Hehuanshan)
- 中部台湾(南投県と花蓮県の県境にあります)
- 合歓山は台湾中部にある高山地帯で、標高3417mで他の地域では見られない高山性の蝶や台湾固有種が多く生息しています。特に夏の時期に訪れると、様々な美しい蝶を観察できます。
2. 陽明山國家公園(Yangmingshan National Park)
- 台北市近郊
- 台北市のすぐ北に位置し、豊かな自然と温泉地帯で知られる陽明山は、蝶の観察にも最適な場所です。季節によっては、固有種の蝶や様々な花と共に観察することができます。アクセスが良いので、気軽に訪れることができるのも魅力です。
3. 墾丁國家公園(Kenting National Park)
- 台湾最南端
- 墾丁は熱帯性気候が特徴で、台湾固有種を含む多くの蝶が生息しています。
特に春から夏にかけては、たくさんの蝶が飛び交う姿を見ることができます。亜熱帯の植物や美しい海とのコントラストも見どころです。リゾート地でもあります。
4. 阿里山(Alishan)
- 嘉義県
- 阿里山は台湾南部の山岳地帯で、標高の違いにより様々な種類の蝶を観察することができます。春から夏にかけて、特に阿里山鉄道周辺や森林の散策路で蝶を多く見かけます。阿里山茶の産地でもあるので、美しい自然と共に楽しめます。
5. 太魯閣國家公園(Taroko National Park)
- 花蓮県
- 台湾東部に位置する太魯閣は、その壮大な渓谷と自然の美しさで有名です。峡谷や山岳地帯では、固有種の蝶や他の昆虫を観察できます。特に渓谷の周辺や森林地帯で多くの蝶が見られます。
6. 龍潭湖公園(Lungtan Lake Nature Reserve)
- 宜蘭県
- 龍潭湖は自然保護区として保護されており、湿地や森林に囲まれたエリアです。この地域は蝶の生息地としても知られ、特に固有種や水辺を好む蝶を観察することができます。湿地特有の環境が多様な生物を引き寄せています。
7. 四草濕地(鹽水溪排水線)(Sihcao Wetlands)
- 台南市
- 四草湿地は台湾南部にあり、多くの水生植物と共に多様な生態系が広がる場所です。湿地を利用する蝶や、湿潤な環境を好む蝶を観察できます。また、鳥類の観察でも知られていますが、湿地に生息する蝶も魅力的です。
8. 大雪山國家森林遊樂區(Dasyueshan National Forest Recreation Area)
- 台中市
- 標高の高い地域に位置し、豊かな森林が広がる大雪山は、固有種を含む蝶の生息地としても知られています。蝶以外にも、鳥類やその他の動植物が豊富で、自然観察に適したスポットです。
9. 馬武督探索森林(Wuling Farm)
- 新竹県
- 北部の新竹に位置し、自然保護活動が盛んなエリアです。多様な昆虫と共に、多くの蝶が生息しており、特に春から夏にかけて観察に適しています。
コロナ禍前ですが、台湾を訪れた際に台北駅構内や地下通路に蝶のディスプレイがされていました。色とりどりの蝶がそこかしこに散りばめられていて、蝶大国なんだろうなという漠然とした思いがありましたが。今回調べてみて固有種が60種以上もあったりと驚きの連続でした。
蝶が好きな方にも台湾は最高の旅行先になると思います。ぜひ参考になさってみてくさいね。