台湾の家では土足禁止?—そのルーツと今の暮らしをのぞいてみよう
台湾旅行や長期滞在をしていると、ふと気づくことがあります。
「あれ?台湾の人って、家に入るとき靴を脱いでる…?」
そうなんです。台湾の多くの家庭では、**日本と同じように「土足禁止」**が当たり前なんです。
でもこれって、日本の影響なのでしょうか?
今回はそのルーツと、台湾ならではの靴文化について、ちょっと深掘りしてみましょう!
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それでは早速見ていきましょう。
台湾の家は土足禁止-それっていつから?
台湾の家庭では、家の中に入る前に靴を脱ぐのが一般的です。
玄関先やドアの前に靴を並べ、スリッパに履き替えるのが日常の光景。
では、なぜ「土足禁止」のスタイルが根づいたのでしょう?
実は中国文化にも「脱ぐ習慣」があった!
「靴を脱ぐ」という文化は、じつは古代中国にも存在していました。
お金持ちの家や宮廷では、室内専用の布製の履物を使っていた記録も残っています。
つまり、「内(うち)と外(そと)を分ける」という発想は、漢文化圏に共通する価値観。
清潔を保つために、家の中では靴を脱ぐという考え方は、台湾に古くからあったのです。
日本統治時代の影響も大きい
1895年から1945年まで、台湾は日本の統治下にありました。
その間に、日本の住宅スタイルや学校文化が台湾に広く浸透します。
- 学校や病院で「上履き」に履き替える
- 畳や玄関のある家の構造
- スリッパ文化の導入
これらがきっかけとなり、台湾でも玄関で靴を脱ぐスタイルが日常に。
特に都市部では、戦後もこの文化が色濃く残っています。
湿気の多い台湾の気候も後押し!
台湾は高温多湿で、雨も多い地域。
外を歩けば靴が泥で汚れるのも日常茶飯事です。
そんな環境だからこそ、「靴のまま室内に入る=汚れを持ち込む」と考えるのはごく自然なこと。
掃除のしやすさや清潔さを重視する台湾の家庭では、スリッパに履き替えて過ごすのが快適で合理的なのです。
スリッパ文化もしっかり根づいている!
台湾の家庭では、家族一人ひとりに専用スリッパがあるのが普通。
お客さん用のスリッパも玄関近くに用意されています。
コンビニやスーパーでも、さまざまなタイプのスリッパが買えるんですよ。
- ビニール製(トイレ用など)
- 布製・パイル地(夏でも快適)
- フリース素材(冬用)
- クッション性の高いルームスリッパ など
台湾の人たちにとって、スリッパは「くつろぎアイテム」として欠かせない存在です。
靴はどこで脱ぐ?玄関事情もちょっと違う
日本の家には段差のある「玄関スペース」がありますが、台湾ではそうではありません。
多くの家庭では…
- ドアの外に靴を脱いで並べる(集合住宅ではよくある)
- ドアのすぐ内側で靴を脱ぐ(靴置きラックやマットを設置)
というスタイルが一般的です。
つまり、段差がないぶん「ここからはスリッパゾーン」という目に見えない境界線を作って暮らしているんです。
台湾の「土足禁止」スタイルは…
- 古代中国の文化的背景
- 日本統治時代の生活習慣
- 湿気の多い気候や清潔志向
こうした複数の文化と生活環境が重なってできたものなんですね。
旅行で台湾の家庭にお呼ばれしたときは、ぜひスリッパに履き替えて、リラックスした時間を過ごしてみてください。
台湾の暮らしの中に、日本とはまたちょっと違う「靴を脱ぐ文化」の魅力が見えてくるはずですよ。
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