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台湾の教育事情ってどんな感じ?-台湾華語

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台湾の学校制度は日本と同じ6・3・3・4制です。初めて台湾へ旅行した時に台北市内で國小(國民小學)、國中(國民中學)、高中(高級中學)を見かけることがありました。小学校、中学校は予想できたのですが、高級中學のことだけは『なんか…高級だから私立高校なのかな?』とふと思ったりしたものでした。これはただ単に高校という意味だったんですよね。こんな風に漢字だけで日本語に当てはめて判断してしまうこと、皆さんはありますか?

また街中に日本でいうところの塾や予備校をたくさん見かけることがあり、勉強するということにおいて、日本と似ているのかなとも思ったり…。いろいろと気になることがあるので、個人的に気になったことだけですが調べてみることにしました。

このサイトでは台湾華語学習や役立つ台湾華語の日常会話、台湾で今話題のもの、台湾に暮らすように住むとしたらという前提の話題をお届けしています。少しでも台湾旅行や台湾への留学、滞在にお役立ていただけると嬉しいです。

それではそれぞれの教育システムについて詳しく見ていきましょう。

台湾での学校制度(学校の呼び方)
台湾の幼稚園ってどんな感じ?
台湾の義務教育は何歳まで?
台湾の大學
就職活動ってするの?

台湾での学校制度(学校の呼び方)

幼稚園から大学まで私立、公立それぞれの学校がありますが、私立の方が頭がいい、公立の方が劣るといったことはなく、私立でも頭がいい学校もあれば、公立でも頭がいいお子さんが通っているということもあり、まちまちです。総じて言えるのはお金持ちの家庭の場合は私立に通うとかそういった認識のようです。

幼兒園(一ㄡˋ ㄦˊ ㄩㄢˊ)

幼兒園は幼稚園です。
満3歳から小学校に入学するまでの期間、登園できます。

國民小學(ㄍㄨㄛˊ ㄇ一ㄣˊ ㄒ一ㄠˇ ㄒㄩㄝˊ )

國民小學は通称『國小』と呼ばれていて、日本の小学校です。6年制ですが、すべての学校は日本と始業時期が異なり9月入学、6月卒業となります。また2学期制で9月から翌年1月までの学期と、2月~6月までの学期に分かれています。

日本でも一般的な学童保育にあたる安親班(ㄢ ㄑ一ㄣ ㄅㄢ)と呼ばれる施設が多数あり、共働き世帯も安心して子供を預けられるようになっています。ちなみにこの安親班では学校の宿題などができるようになっていて、これも日本と似ていますね。日本と違うところは安親班のスタッフが学校の終業時間に学校へ子どもたちを迎えに行ってくれるというところでしょうか。

國民中學(ㄍㄨㄛˊ ㄇ一ㄣˊ ㄓㄨㄥ ㄒㄩㄝˊ )

國民中學は通称『國中』と呼ばれていて、日本でいうところの中学校で3年制です。
台湾は日本よりも超学歴社会と呼ばれるほどで、いい大学に入るためにはいい高校に行き、いい高校に行くためには中学校で小学校、中学校から猛勉強をするといった構図が出来上がっています。

学校が終わると補習班(ㄅㄨˇ ㄒ一ˊ ㄅㄢ)に直行して、学校の宿題のほか、補習班でみっちり勉強をします。

台湾では高校受験の際に全国統一テストのような會考と呼ばれるテストがあり、中国語(国語)、英語、数学、社会、自然の5科目で、成績順に3段階に分類され、内申点と合わせて評価されます。

高級中學(ㄍㄠ ㄐ一ˊ ㄓㄨㄥ ㄒㄩㄝˊ )

高級中學は通称『高中』と呼ばれていて、日本と同じ3年制です。台湾では大学受験の際に統一テストのような高考があり、テストの点数によって進学できる大学を選択するシステムです。これは日本でいうところの共通テストに似たものがあるかもしれません。

また日本の高校にあたる高級中學にもいろいろと種類があって、日本でいうところの高等専門学校(6年間)は五年制専科學校(5年間)や高級職業学校と呼ばれる例えば観光に特化した職業人になるための高校と職業訓練校が一緒になったような学校があります。近年、五年制専科學校や高級職業学校に進学する率は年々減り、通常の高級中學から大學進学へと進学する率は90%以上とのことです。

大學(ㄉㄚˋ ㄒㄩㄝˊ )

一般的な四年生大学で、台湾の名門大学は相変わらず超人気で狭き門と言われていますが、英語教育が幼少期から行われていることもあり、アメリカや日本に留学するケースも増加しています。

大学に合格するまで、台湾人の友人によると、日本みたいに放課後友達と遊ぶとか、お茶しに行くとかしたことがほとんどない、というよりそういうことをした記憶がない、とのことでした。それはその友人に限ったことではなく、割と一般的な意見なようです。

台北駅付近の街中でも補習班がたくさんあり、夕方ごろになると外に長蛇の列ができていてなんだろうと思っていたら、予備校に入っていく列でした。また外にモニターがあって、今授業をやっている様子が映像で流れていたのですが、何というかスパルタ式?といった感じで、今なら私、こなしきれないわ~という感じがしました。それだけ皆さん、必死なんだということが伝わってきました。

台湾の幼稚園ってどんな感じ?

台湾の幼稚園は満3歳から受け入れ可能です。通常日本の幼稚園は朝9時頃から午後3時頃までの保育時間になっていて、延長する場合には別途料金が必要だったりしますね。日本の保育園では朝8時半から17時頃までが基本で早朝と夜間に関しては延長保育というシステムを利用すると思います。

台湾の幼稚園は基本的に共働き世帯が多いということから、基本の保育時間は日本より長く18時ごろまでとなっているところが多いようです。そこから延長保育になるようです。また保育時間内に英語教育をすることも特徴の一つとなっていて、すでに幼稚園の時からバイリンガル教育が始まっているのですね。

少子化時代で共働き世帯となると、子供の教育費に惜しみなくかける家庭が多いようで習い事や安親班の比重も大きいとのことです。

台湾の義務教育は何歳まで?

台湾の義務教育期間は12年で高校卒業までとなっています。日本の義務教育は中学校卒業までとなっていますから、この辺りが違いますね。私も個人的には義務教育は高校卒業までとするのに賛成ですが、急に教育システムを変えるのは難しいんでしょうね。

また成績の付け方ですが、日本では内申点重視といった傾向があると思いますが、台湾では授業態度などの内申点よりもテストの成績重視といった傾向が強いとのことです。

台湾の大学

台湾の大学は4年制で、他に科学技術系や理工系、IT系など専門教育を行う科技大學(ㄎㄜ ㄐ一ˋ ㄉㄚˋ ㄒㄩㄝˊ )があります。

MAP

出願時期・合格発表

国公立大学の場合

国公立大学の場合は1月に出願開始、3月に出願締め切り、5月に合格発表という流れになります。

私立大学の場合

私立大学の場合は2月に出願開始、6月に出願締め切りと合格発表という流れになります。

大学合格後

7月に入学許可証を受領し、健康診断を受診。その後、学生ビザの申請を行い、渡台して下宿先の手続き等を行い、9月に入学となります。

学費

台湾では自分で学費ローンを組んで払っているという話をよく聞きます。また台湾では教育部という日本では文部科学省があたる機関が学費を決定しているため、国立、私立の学費の差がほとんどありません。

奨学金

教育省台湾奨学金

毎年1月頃に台北駐日経済文化代表処のウェブページで教育省台湾奨学金募集要項の掲示がされます。それに沿って申し込みを行う必要があります。

募集期間:2月から3月(必ず最新の情報を確認してください)

就職活動ってするの?

台湾では日本と違って一斉に就職活動をするということはないようです。例えば海外に就職したい場合にはワーキングホリデービザを利用して、働きながら仕事を探したり、留学をしたりと海外志向が高いのも特徴です。

また転職に対してネガティブなイメージはなく、むしろスキルアップのために転職するといった前向きなイメージが大きいです。学生向けの補習班だけではなく、社会人向けのスキルアップを図る目的の補習班も充実しています。

日本においても安定の公務員になりたいという方も多いと聞きますが、台湾でも日本と同様で大学在学中から公務員試験に向けて準備をされる方も多いです。そんなときにも補習班を利用して勉強しているようで、この辺りは日本と似ているかなと感じます。

台北駅周辺には社会人向けの補習班や、その補修班に通う人のためのお弁当屋さん、そして参考書などを売っている本屋さんがたくさんあります。台北市は観光地であってしかも台湾の中心地でもあるということを再認識しました。

ABOUT ME
Sue
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管理人
台湾好きな中国語学習者。コロナで渡台できなくなり、その間、独学で中国語を学習開始しました。 台湾雑貨、スイーツ、バンド『八三夭』が好きで、台湾の通販サイトチェックは欠かせません。 初めての渡台は2015年で、台湾初心者の王道、胡椒餅や小籠包を堪能しましたが、その後、グルテン過敏症だということが判明!小麦粉なしの生活に切り替え、台湾料理やスイーツも小麦粉なしのものを探し求めては味わっています。
今、台湾でもグルテンフリーのブームが来そうな気配を感じています。通販サイトでは無麩質の文字もちらほら•••。レシピサイトでも米粉を使った饅頭のレシピも出てきていたり。もっと無麩質のものが増えてくれたらいいな〜と願っています。
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