端午節にお供えする粽子についてー台湾華語
端午節は旧暦の5月5日で、今年は6月10日が端午節です。
台湾に移り住んできた当初は、もともとの台湾の風土や気候の変化に身体が馴染めず、伝染病にかかったりして次々と亡くなる方が多かったと言われています。端午節の日が持ついいエネルギーを利用して、邪気を払い霊を供養し豊かな水の供給を祈る儀式を行うようになったのが端午節の由来となっています。
現在でも端午節が過ぎるまでは衣替えをしないという風習があり、ちょうど季節の変わり目の時期でもあるからなのかもしれません。
神仏へのお供えや祈りの仕方などは地域によって異なりますが、おおよそお供えは生花、果物、お供え用の盃、豚肉、卵、豆干(または魚)、粽、タロイモ、ご飯、お酒(米酒または黄酒)になっています。粽、タロイモがお供えにあるのが、台湾らしいですね。
この中でも台湾で地域による違いが顕著に見られるのは『粽』です。
粽は台湾華語で『粽子』(ㄗㄨㄥˋ ㄗ˙)といいます。この粽子は北部と南部で特色が違います。
今回はこの粽子について調べてみました。
台湾の粽子
端午節が近づいてくると、台湾の各家庭で粽を作ったり、お店でも商品として粽を作ったりするのに忙しいほど、粽関連の食材が飛ぶように売れると言われています。
特に北部の粽と南部の粽でどちらが美味しいか、どちらが優れているかなどの粽論争が起きるほど、台湾の人々にとっては端午節の粽はこの時期の風物詩になっています。
台湾の粽は大きく分けて5種類ほどの種類があります。北部粽、南部粽、客家粽、湖州粽、鹼粽があり、それぞれ特色があります。
台湾各地での粽子の特色
北部粽
油飯に似たよな作り方で、もち米を油で炒め粽子葉で包んで蒸したものです。葉の香りがもち米に染み込み、一粒一粒がはっきりと感じられもちもちした食感です。椎茸や卵、ピーナッツ、豚の角煮がたくさん詰まっていて、食べ応えがあります。
しょっぱ過ぎない甘めのたれをつけていただきます。
南部粽
南部の粽はもち米を先に浸水させてから、生のもち米と下処理した具材を共に粽子葉に包んで鍋で茹でます。南部の粽ももちもちしていますが、粘り気があり薄味のため、ソースは甘めでピーナツ粉を添えていただきます。
客家粽
客家粽は裸粽とも呼ばれています。
北部粽や南部粽と異なり、もち米を粉状にしたものを水で練り上げ、中に具材を入れて葉で包み蒸します。中には海老、切り干し大根、しいたけ、豚肉などを入れ、胡椒をスパイスとして加えることもあるようです。見た目はお団子のような感じです。
鹼粽
もち米を灰汁またはベーキングソーダ水に浸してから粽子葉に包んで蒸したものです。はちみつや砂糖をかけていただく粽で、冷やして食べることも多いようです。
弾力があり、お餅のような食感です。
湖州粽
見た目は他の粽と異なり、細長い三角錐の形をしています。竹の葉で包んであり、タコ糸でぐるぐる巻きに糸で巻き付けた状態になっています。塩味の粽は醤油の濃い色が特徴で、豚肉がたくさん入っています。甘い粽は中に小豆の餡が包んであります。中国大陸東部の浙江省湖州にルーツのある粽です。
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本味主義
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いろいろな粽を食べ比べてみるのも面白いですね。