台湾茶の淹れ方とお茶請けのお菓子について
台湾茶の歴史と台湾の十大名茶について、以前の記事でご紹介しました。
今回は台湾茶の一般的な淹れ方とお茶請けのお菓子についてまとめてみましたので、ぜひ参考になさってください。
お茶請けのお菓子については、日本の茶道のような和菓子でなければならないということはないようで、個人的に美味しいなと思ったものをお勧めしています。他にもこんなものがいいよというお菓子がありましたら、ぜひ教えてくださるとうれしいです。
それでは早速見ていきましょう。
台湾のお茶文化について
台湾の茶文化は中国と日本の影響を受け、主に 1970 年代以降、多文化の融合を反映して台湾人特有の茶藝として発展しました。
「茶藝」という用語は、1970 年代後半に台湾の茶藝愛好家によって正式に命名されました。日本発祥の茶道と区別し、大衆に受け入れられやすいようにこの名称が採用されました。
1970年代当初、お茶は主に閩南式の工夫茶でした。 1970 年代から 1980 年代にかけて台湾の経済が成長するにつれて、人々は生活と食に新たな追求をするようになり、この時期に茶藝館が登場しました。
茶室は閩南の影響を受けていますが、一方で内部の調度品や美的色合いは日本の禅文化と融合した茶道の影響を深く受けており、台湾独特の文化的景観となっています。茶藝館は台湾の多文化統合の精神を表しています。
台湾茶藝の作法
必要な物
茶壷
急須のこと。台湾の急須は蓋に紐が付いているタイプが多く、良い茶壺は手で蓋を抑えなくても吸い付くように本体から外れないと言われています。
茶海
茶壷を温めるために入れたお湯をためておいたり、茶壷に茶葉を入れお湯を入れた後に、茶杯に移す前にいったんすべての茶湯を移しておくために使う。
茶盤
急須を温めるために上からあふれた湯をこぼしたりする時に受けるものとして使います。すのこ状のもので竹製が多いです。
聞香杯
茶壺で淹れたお茶をいったん聞香杯に移し、そのお茶は捨てて残り香をかぎます。この聞香杯は背が高く香りを嗅ぐだけのために用いられます。
茶杯
聞香杯が香りを嗅ぐだけのものであるとしたら、茶杯はお茶を実際に注ぎ飲むためのものです。こちらは背丈が低い小さ目の器であることが多いです。
作法
堅苦しいことはあまりなく、茶盤の上にすべての道具を載せて行います。
1回の茶葉から2~3回はお湯を注いで楽しむことができます。2回目が一番香り高いと言われています。
- 茶壷にお湯を入れ、茶壷を温める
- 茶海に茶壷のお湯をいったん移す
- 茶海に移したお湯を今度は茶杯と聞香杯に入れて温める
- 茶盤に茶杯と聞香杯を温めていたお湯を捨てる
- 茶壺に茶葉を入れる(茶壷の底が見えなくなるくらい)
- 茶壷にお湯を入れる
- 茶壷の蓋をして、蓋の上からお湯を回しかけて2分程度蒸らす
- 茶海へ茶壷のお茶を注ぐ
- 茶海から茶杯へ注ぎ入れる
プーアル茶の場合は、茶葉を洗う作業があります。埃やカビ臭を取り除くためなので、茶葉にお湯を注いだら最初のお茶は茶盤に捨てるようにしてください。
お茶請けのお菓子
私がおすすめしたいのは、あまり油っこくないお菓子です。台湾人の友人もお勧めの逸品もご紹介しますね。
甘い物系
奶梅
奶梅と聞いて何それ?という方もいらっしゃるかもしれません。日本で言うところの甘い干した梅干しといったところでしょうか。はちみつ梅は生っぽい感じですが、この奶梅は干し梅に粉砂糖がまぶしてあるのですが、その粉砂糖の風味が甘くどくなく、どことなくミルキーな感じなので奶梅と言うらしいです。
花生酥
花生酥はピーナツのクッキーです。澎湖はピーナツの産地で花生酥を作っている自営業の方々が多いようです。花生酥のおすすめは正一食品の花生酥です。
ドライフルーツ
ドライマンゴーや棗などもお勧めです。
台湾はフルーツの産地でもありますから、ドライフルーツも豊富に売られています。中にはたくさんフルーツをもらうので、食べきれないものはスライスして自宅で乾燥させてドライフルーツにして保管しているという方もいるようです。台湾は高温多湿のため、乾燥させる場合には専用の乾燥機か低温のオーブンで加熱するという方法があるようです。
甘くないもの系
ナッツ類
アーモンドやマカデミアナッツ、カシューナッツなど木の実をお茶請けに出すのもお勧めです。歯ごたえがあるので満足感もあり、ミネラルも補給できるのでいいですね。