軽声について
台湾華語は四声のほかに軽声があります。
発音しやすくするために、一部の音節を軽く低めに発声します。
特に語気助詞のあとに用いることが多いので、軽声の使用頻度は結構高めです。
語気助詞については語気助詞「呢」「喔」「啊」「啦」「嘛」「唄」「嘍」「耶」について、で詳しくまとめましたので是非チェックしてみてくださいね。
今回は語気助詞にも関係する軽声について掘り下げます。
いろいろとルールもありますので、楽しく学んでいきましょう。
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それでは早速見ていきましょう。
軽声って何?
以前、声調をドレミの音にあてはめてみた!という記事を書きました。そちらも合わせてチェックしていただくと、軽声についてより理解しやすくなると思いますので、ぜひチェックしてみてください。
台湾華語における軽声(軽音)は、音調を持たない、または非常に弱い音で発音される音節です。北京語の軽声と似ていますが、台湾では特に、助詞や語尾の部分でよく使われ、話し言葉に柔らかさや自然さを加えます。軽声を使うと、強調を避けて話をスムーズに進める効果があります。
軽声の主な使用例
助詞があるとき
「了(le)」や「的(de)」といった助詞は軽声で発音されることが多いです。
これらの助詞は文末や名詞修飾で使われ、意味やニュアンスを調整します。
我吃飯了。
ㄨㄛˇ ㄔ ㄈㄢˋ ㄌㄜ˙
私はご飯を食べました。
這是我的書。
ㄓㄜˋ ㄕˋ ㄨㄛˇ ㄉㄜ˙ ㄕㄨ
これは私の本です。
量詞があるとき
量詞とその前に来る数詞の間に軽声が使われることがあります。数を表現する際に、軽声が自然なリズムを生み出します
一個蘋果。
ㄧ ㄍㄜ˙ ㄆㄧㄥˊ ㄍㄨㄛˇ
一つのリンゴ
三本書。
ㄙㄢ ㄅㄣˇ ㄕㄨ
三冊の本
敬語・丁寧な表現
敬語・丁寧な表現
台湾華語では、軽声を使って柔らかくすることで、丁寧な印象を与えることができます。例えば「一下(yíxià)」という表現は軽声を使うことで依頼や提案を優しく聞こえさせます。
請等我一下。
ㄑㄧㄥˇ ㄉㄥˇ ㄨㄛˇ ㄧˊ ㄒㄧㄚˋ
少しお待ちください。
你看一下這個。
ㄋㄧˇ ㄎㄢˋ ㄧˊ ㄒㄧㄚˋ ㄓㄜˋ ㄍㄜ˙
これをちょっと見てください。
二重音節の単語
「爸爸(bàba)」や「媽媽(māma)」など、家族を表す二重音節の単語では、二つ目の音節が軽声になることが多いです。これも音を柔らかくする効果があります。
我愛爸爸媽媽。
ㄨㄛˇ ㄞˋ ㄅㄚˋ ㄅㄚ˙ ㄇㄚ ㄇㄚ˙
私はお父さんとお母さんを愛しています。
動詞の反復構造のとき
動詞を繰り返す表現では、繰り返される部分が軽声になることで、軽い行為や提案を表現することができます。軽声は話し手と聞き手の間でリラックスした感覚や親しみを生み出すのに役立つ表現技法です
我們去那邊看看吧。
ㄨㄛˇ ㄇㄣ˙ ㄑㄩˋ ㄋㄚˋ ㄅㄧㄢ ㄎㄢˋ ㄎㄢ˙ ㄅㄚ˙
あそこにちょっと見に行ってみましょう。
「看看」の2つ目の「看」は軽声になります。これによって、緊張感のない「ちょっと見てみる」という軽い意味合いが強調されます。
你可以試試看這個方法。
ㄋㄧˇ ㄎㄜˇ ㄧˇ ㄕˋ ㄕˋ ㄎㄢˋ ㄓㄜˋ ㄍㄜ˙ ㄈㄤ ㄈㄚˇ
あなたはこの方法をちょっと試してみてもいいですよ。
繰り返し部分の「試」は軽声になり、「試してみる」という軽い提案や柔らかいニュアンスが出ます。
你可以再想想這個問題。
ㄋㄧˇ ㄎㄜˇ ㄧˇ ㄗㄞˋ ㄒㄧㄤˇ ㄒㄧㄤˇ ㄓㄜˋ ㄍㄜ˙ ㄨㄣˋ ㄊㄧˊ
あなたはこの問題をもう少し考えてみてもいいですよ。
2つ目の「想」が軽声になり、「ちょっと考えてみる」というニュアンスになります。
語学学習はインプットをしてアウトプットをするという流れが重要です。
インプットをしなければアウトプットもできないので、単語はある程度覚えてなければいけないと思いますが、まず自分が生活の中で触れている単語から覚えていくのもいいかもしれません。
例えば、衣食住や趣味、仕事といろいろとあると思います。まず自分に必要な単語から覚える、それから徐々に知識を足していくという方法もいいかなと思っています。