音声付き!三声変調(半三声について)
台湾華語では三声(ˇ)は「低く始まり、さらに下がり、その後少し上がる」音ですが、会話の中ではしばしば「半三声」へと変化します。半三声は三声が他の音節と連続する際に起こり、上がる部分が省略されるため「低く発音するだけ」で済みます。この変調により、より自然な会話が可能になりますが、日本人にとってこの変化は特に難しく感じることが多いです。
今回は三声の声調変化の半三声について掘り下げます。
以前、三声変調(第三声の声調変化)についてまとめました。
今回はさらに三声でも半三声に変化する場合も詳しく見ていきましょう。

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それでは早速見ていきましょう。
半三声の説明
半三声は、特に次に続く音が別の三声でない場合に頻繁に使われます。例として、以下の単語を見てみましょう。
第三声+第一声
很好(ㄏㄣˇ ㄏㄠˇ ): 「とても良い」
- 通常の三声では両方の音が低く落ち、少し上がりますが、連続した三声同士では ㄏㄣˇ が「半三声」になり、低く平らに発音されます。
米飯(ㄇ一ˇ ㄈㄢˋ ): 「ご飯」
- 「米」(ㄇ一ˇ ) は三声ですが、第一声の「飯」(ㄈㄢˋ ) が続くため、「米」は半三声として低く平らに発音されます。
第三声+第二声
買茶(ㄇㄞˇ ㄔㄚˊ ): 「お茶を買う」
- 「買」(ㄇㄞˇ) は半三声となり、低く発音されます。「茶」(ㄔㄚˊ ) は第二声で上がります。
感謝(ㄍㄢˇ ㄒ一ㄝˋ ): 「感謝する」
- 「感」(ㄍㄢˇ) は半三声として低く発音され、「謝」(ㄒ一ㄝˋ ) は第二声です。
第三声+軽声
老師(ㄌㄠˇ ㄕ ): 「先生」
- 「老」(ㄌㄠˇ ) は三声ですが、続く「師」(ㄕ ) が軽声のため、「老」は半三声となり低く平らに発音されます。
孩子(ㄏㄞˇ ㄗ): 「子ども」
- 「孩」(ㄏㄞˇ) は三声ですが、軽声の「子」(ㄗ) が続くため、半三声で低く発音されます。
第三声+第四声
買菜(ㄇㄞˇ ㄘㄞˋ ): 「野菜を買う」
- 「買」(ㄇㄞˇ) が半三声として低く発音され、上昇することなく次の音にスムーズに移行します。
很快(ㄏㄣˇ ㄎㄨㄞˋ): 「とても速い」
- 「很」(ㄏㄣˇ ) は半三声として低く発音され、「快」(ㄎㄨㄞˋ ) は第四声で強く下がります。
日本人が三声・半三声を苦手とする理由
日本語には声調の概念がなく、特に三声のように音が上下するものは、日本人にとって馴染みがないため習得が難しいと感じられます。さらに、半三声は聞き分けや発音がより微妙で、学習者にとって特に曖昧に感じやすいです。結果として、平坦な音になってしまったり、誇張しすぎて不自然なイントネーションになることがあります。
マスターするコツと注意点
- 音の高さを意識する
三声を低く「落とす」部分だけに集中し、上がりを省略することで自然な半三声になります。無理に上げようとせず、「低く平らに発音する」ことがコツです。 - リズムに注目する
台湾華語ではリズムや流れが大事です。発音練習の際は、音を一つ一つ区切らずに、次の音にスムーズに移行するよう心がけましょう。 - 短いフレーズを繰り返し練習する
例えば、上記の 很好 や 買菜 のような短いフレーズを繰り返し練習し、半三声の感覚を身に付けるのが効果的です。音を意識しつつ、会話の流れを自然にすることに慣れましょう。 - ネイティブ音声を多く聞く
ネイティブスピーカーの音声を聞いて、どのように三声が省略され、半三声に変わるかを理解するのも非常に有効です。発音アプリや台湾ドラマ、ニュースなどを活用し、耳を慣らしましょう。
まとめ
前に来る三声が半三声に変化するのは、次に続く声調によって発音がスムーズに聞こえるためです。
- 第一声や第二声が続く場合は、低く平らに発音されます。
- 軽声や第四声が続く場合も同様に、半三声として低く発音され、次の音にスムーズに移行します。

