三声変調(第三声の声調変化)について
台湾華語における声調変化(変調とも呼ばれます)は、中国語の重要な特徴のひとつで、単語の発音や文の中で声調が変化する現象です。
声調変化は、特に軽声や「三声変調」などのケースで発生します。
今回は三声の声調変化について掘り下げます。
このサイトでは台湾華語学習や役立つ台湾華語の日常会話、台湾で今話題のもの、台湾に暮らすように住むとしたらという前提の話題をお届けしています。少しでも台湾旅行や台湾への留学、滞在にお役立ていただけると嬉しいです。
音声は音読さんを使用しています。再生ボタンをクリックしていただけると音声が再生されます。
それでは早速見ていきましょう。
三声変調のルール
- 三声+三声の組み合わせでは、最初の三声が二声に変化する
- 三声単独や三声+他の声調の場合は、三声のまま
1. 三声 + 三声
最初の三声が二声に変わります。これが最も一般的な三声変調のケースです。
例をいくつか見てみましょう。
你好!(こんにちは!)
本来の発音: ㄋ一ˇ ㄏㄠˇ
変調後の発音: ㄋ一ˊ ㄏㄠˇ
很好!(とてもいいね!)
本来の発音: ㄏㄣˇ ㄏㄠˇ
変調後の発音: ㄏㄣˊ ㄏㄠˇ
買米(お米を買う)
本来の発音: ㄇㄞˇ ㄇ一ˇ
変調後の発音: ㄇㄞˊ ㄇ一ˇ
2. 三声 + 他の声調
三声が他の声調と組み合わさると、三声はそのまま変調しません。
例をいくつか見てみましょう。
想吃(ㄒ一ㄤˇ ㄔ)
食べたい
最初の「想」は第三声ですが、次の「吃」(第一声)が来るため、変調しません。
很忙(ㄏㄣˇ ㄇㄤˊ )
とても忙しい
「很」(第三声)と「忙」(第二声)が続く場合、変調はありません。
3. 三声 + 軽声
軽声が三声の後に来る場合、三声はそのままで軽声に影響されません。
例を見てみましょう。
姐姐(ㄐ一ㄝˇㄐ一ㄝ ˙)
お姉さん
最初の「姐」は三声ですが、次の音節「jie」は軽声(声調なし)なので変調はしません。
4. 四声の前での三声の変調
三声が四声の前に来る場合、通常三声のまま変調しません。
いくつか例を見てみましょう。
買大米(ㄇㄞˇ ㄉㄚˋ ㄇ一ˇ)
大きいお米を買う
「買」(三声)に続いて「大」(第4声)があるため、変調はしません。
有事(一ㄡˇ ㄕˋ)
用事がある。
「有」(第三声)の後に「事」(第4声)が来ますが、変調はしません。
三声変調は、中国語の自然な発音の流れを作るために重要なルールです。
三声が連続する場合、最初の三声は二声に変わることが多いですが、他の声調と組み合わさるときや軽声との組み合わせでは変調しない場合もあります。
実際に発音をしてみると、本来の四声通りに発音すると、なんか違和感があるとか、発音しづらいな、と感じると思います。そのために変調があるんですね。