台湾で翡翠を買う時の注意点
翡翠は美しいだけでなく価値のある天然石として人気ですが、特に着色されたり処理された偽物が市場に多いため、慎重に見極める必要があります。
今回は台湾でも人気の翡翠について、台湾で翡翠を買って帰りたいと思っていらっしゃる方向けに翡翠の見分け方について解説します。
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それでは早速見ていきましょう。
日本と台湾の翡翠事情
台湾の翡翠事情
台湾自体では翡翠の産出はほとんどなく、市場に流通している翡翠の多くはミャンマー(ビルマ)から輸入されています。特にミャンマーは世界的にも翡翠の主要な産出国として有名で、高品質な翡翠のほとんどがここから供給されています。

故宮博物院にある翡翠の白菜は有名ですよね。
台湾人にとって翡翠は「幸運」や「健康」を象徴する縁起物として人気があります。そのため、ペンダントやブレスレットとして多くの人が身につけていますが、これらは基本的に輸入品です。
代々翡翠のバングルを引き継いでいるという人も見かけたりします。
日本の翡翠

日本には新潟県糸魚川市などに「翡翠海岸」と呼ばれる場所があります。ここで産出される翡翠は、古代から装飾品や御守りとして使用されてきました。ただし、台湾や中国で流通している翡翠とは異なり、硬玉ではなく軟玉(ネフライト)である場合が多いです。
翡翠を買う際の注意点と見分け方
できれば着色していない天然の翡翠を手に入れたいですね。
見分け方をいくつかご紹介します。
翡翠の見分け方
ライトを使って見分ける
ライトを当てて翡翠を見ると、その内部構造や光の反射で本物か偽物かをある程度判断できます。注意点は以下の通りです:
- 内部の構造を見る
本物の翡翠(特に天然A貨翡翠)は、内部に「繊維状」や「粒状」の模様が見えます。これを専門用語で「翡翠のテクスチャ」と呼びます。自然な模様が見えたら、本物の可能性が高いです。
一方で、偽物や着色翡翠は内部が均一すぎたり、不自然に見える場合があります。 - 色の分布を確認
着色された翡翠は、色が人工的に均一だったり、染料がクラック(ひび)や表面の溝に集中していることがあります。本物の天然翡翠は、色が不規則で微妙に濃淡が異なります。 - 光の透過性
本物の翡翠は部分的に光を通す性質があります。ライトを当てると、透け感が自然で柔らかい光を放ちますが、樹脂を浸透させた翡翠は光が強すぎたり不自然に見えることがあります。 - UVライトの反応を確認
天然翡翠は通常、紫外線ライトを当てても特に反応しません。一方で、処理翡翠(B貨やC貨)は、紫外線を当てると樹脂や染料が蛍光反応を示すことがあります。
手触りで確認する
- 冷たさを感じるか?
本物の天然翡翠は、手に持つとすぐに冷たさを感じます。この冷たさはしばらく手に持っていても続きます。一方、偽物や処理された翡翠は、ガラスやプラスチックのように暖かく感じることがあります。 - 表面の滑らかさ
天然翡翠は研磨されている場合、非常に滑らかで光沢がありますが、不自然な滑らかさ(例えば樹脂を塗ったような感じ)があれば、処理済みの可能性があります。
拡大鏡やルーペを使う
- 表面や内部の観察
10倍程度のルーペを使い、表面や内部を観察してください。- 本物の天然翡翠は、微細な繊維状や粒状の模様が見えます(これを「翡翠の構造」と言います)。
- 偽物や処理された翡翠は、染料の染みや樹脂の塊が見えることがあります。
色をじっくり観察する
- 自然な色の分布かどうか:
天然翡翠は、色が不均一で、緑の部分や白っぽい部分がランダムに分布しています。人工的に着色された翡翠は、色が均一すぎたり、不自然な濃淡が見られます。 - 濃すぎる緑に注意:
特に「濃い緑色」の翡翠は高価ですが、これが鮮やかすぎたり、人工的に鮮やかな場合はC貨翡翠(着色翡翠)の可能性があります。
鑑定書の確認
- 信頼性のある鑑定書か?
購入時には、必ず鑑定書が付いているものを選びましょう。特に台湾であれば「A貨翡翠」などと明記されたものが本物の天然翡翠です。信頼できる鑑定機関が発行しているものかどうかを確認してください。
販売店の信頼性を確認
- 長年営業しているか?
知名度が高く、評判の良い店舗を選ぶことが重要です。
観光地や夜市で安価に売られている翡翠は、ほぼ間違いなく偽物や処理品です。 - Googleの口コミを確認してみる
台湾で購入する際の注意点

- 信頼できる店舗を選ぶ:
夜市や観光地で売られている翡翠は、価格が安い反面、偽物や処理されたものが多いです。台北の永康街や迪化街などには信頼できる宝石店が多いので、公式認証のある店舗を選びましょう。 - 証明書を確認する:
高価な翡翠には必ず鑑定書を付けてもらいましょう。「A貨翡翠」などと記載されているか確認します。 - 価格が安すぎるものを避ける:
良質な天然翡翠は非常に高価です。市場価格を大幅に下回るものは処理済みや偽物である可能性が高いです。
偽物と本物の具体例
- 偽物(B貨・C貨翡翠):
樹脂が浸透されている場合は、軽く不自然なツヤがあります。また、C貨翡翠(着色済み)は鮮やかすぎる緑や紫の場合が多いです。 - 本物の天然翡翠(A貨翡翠):
色が自然で、内部に透明感のある部分や繊維状の構造が見られます。また、手に持った時に冷たさを感じるのも本物の特徴です。
翡翠に限らず天然石は自分がどう感じるか、何となくいいなと思ったという感覚でも構いません。たとえ偽物であったとしても、自分がその値段で買いたいと思えることが大事です。玉市は観光客でも比較的行きやすいのでおすすめです。

