音声付き!新年快樂!だけじゃない?台湾での春節期間中の挨拶や行事いろいろ
台湾の春節期間の挨拶は、日によって少しずつ変わることがあります。
特に大晦日(除夕)から正月初五(初五)くらいまでは、それぞれの意味や習慣に応じた挨拶があります。また、迎え入れる神様も日によって異なります。
今回は春節期間中の挨拶や行事について掘り下げます。
このサイトでは台湾華語学習や役立つ台湾華語の日常会話、台湾で今話題のもの、台湾に暮らすように住むとしたらという前提の話題をお届けしています。少しでも台湾旅行や台湾への留学、滞在にお役立ていただけると嬉しいです。
音声は音読さんを使用しています。再生ボタンをクリックしていただけると音声が再生されます。
それでは早速見ていきましょう。
各日の挨拶と神様
除夕(大晦日)


- 挨拶:

新年快樂!(ㄒㄧㄣ ㄋㄧㄢˊ ㄎㄨㄞˋ ㄌㄜˋ)(新年おめでとう!)

歲歲平安!(ㄙㄨㄟˋ ㄙㄨㄟˋ ㄆㄧㄥˊ ㄢ)(毎年平穏に!)
- 行事: 年夜飯(大晦日の食事)、守歳(夜更かしして新年を迎える)
- 迎える神様: 灶神(台所の神様) が天に報告を終えて戻ってくる日。
初一(元日)

- 挨拶:

恭喜發財!(ㄍㄨㄥ ㄒㄧˇ ㄈㄚ ㄘㄞˊ)(お金がたくさん入りますように!)

大吉大利!(ㄉㄚˋ ㄐㄧˊ ㄉㄚˋ ㄌㄧˋ)(大きな幸運と利益を!)
- 行事: 目上の人への挨拶回り(拜年)、紅包(お年玉)を渡す。
- 迎える神様: 家庭の神々。
初二(回娘家)
- 挨拶:

闔家歡樂!(ㄏㄜˊ ㄐㄧㄚ ㄏㄨㄢ ㄌㄜˋ)(家族みんなが楽しく!)

出入平安!(ㄔㄨ ㄖㄨˋ ㄆㄧㄥˊ ㄢ)(出入りの安全を!)
- 行事: 既婚女性が実家に帰る日(回娘家)。
- 迎える神様: 主に家庭の祖先を祀る。
初三(赤狗日・不宜外出)
- 挨拶: あまり積極的に訪問しない日なので特に決まった挨拶はなし。
- 行事: 口論や喧嘩が起こりやすいとされるため、外出や親戚訪問を避ける。
- 迎える神様: 赤口神(赤狗) が影響を及ぼす日とされる。
初四(迎神日)
- 挨拶:

四季平安!(ㄙˋ ㄐㄧˋ ㄆㄧㄥˊ ㄢ)(四季を通じて平和で!)

五福臨門!(ㄨˇ ㄈㄨˊ ㄌㄧㄣˊ ㄇㄣˊ)(五つの福が家に来る!)
- 行事:神様を迎える日(接神日)。
- 各家の神々(特に財神) が戻ってくるとされ、供え物をして迎える。
- 迎える神様: 財神(財運の神)、土地公(福徳正神)。
初五(破五・迎財神)
- 挨拶:

迎財神!(ㄧㄥˊ ㄘㄞˊ ㄕㄣˊ)(財神様をお迎えしましょう!)

財源廣進!(ㄘㄞˊ ㄩㄢˊ ㄍㄨㄤˇ ㄐㄧㄣˋ)(財運がどんどん入りますように!)
- 行事: 商売人にとって重要な日。財神を迎えるために早朝から爆竹を鳴らす。
- 迎える神様: 財神(特に五路財神)。
初六(送窮日)
迎える神様: 特になし(むしろ厄を払い、悪い神を追い出す日)。
- 挨拶:

六六大順!(ㄌㄧㄡˋ ㄌㄧㄡˋ ㄉㄚˋ ㄕㄨㄣˋ)(すべてが順調に!)
行事: 正月中に溜まったゴミや不要なものを捨て、貧乏神を送り出す日。
初六以降も、春節の余韻を楽しみながら、さまざまな伝統や習慣が続きます。特に商売や家庭に関わる行事が多く、地域によっては異なる風習もあります。
初七から元宵節(正月十五日)までの主な行事や挨拶、迎える神様を紹介します。
初七(人日・人的生日)
- 意味:
- 初七は「人日(ㄖㄣˊ ㄖˋ)」と呼ばれ、「人が生まれた日」とされています。
- 古代中国の伝承では、天地創造の際に初一から初六まではそれぞれ鶏、犬、猪、羊、牛、馬が生まれ、初七に人間が生まれたとされています。
- 挨拶:

人人平安!(ㄖㄣˊ ㄖㄣˊ ㄆㄧㄥˊ ㄢ)(みんなが平安でありますように!)

福壽雙全!(ㄈㄨˊ ㄕㄡˋ ㄕㄨㄤ ㄑㄩㄢˊ)(幸福と長寿が共にありますように!)
- 行事:
- 野菜料理を食べて健康を祈る(特に「七菜羹(ㄑㄧ ㄘㄞˋ ㄍㄥ)」というスープを飲む習慣あり)。
- 一部の地域では、特に誕生日のように祝う風習がある。
- 迎える神様: 人類の守護神(特に特定の神様はないが、健康を願う儀式が行われる)。
初八(順星日・穀神生日)
- 意味:
- 運勢をつかさどる「星辰(ほし)」を祀る日。
- 穀物を司る神様の誕生日ともされ、農業関係者にとって重要。
- 挨拶:

順星高照!(ㄕㄨㄣˋ ㄒㄧㄥ ㄍㄠ ㄓㄠˋ)(運勢の星が高く輝きますように!)

五穀豐登!(ㄨˇ ㄍㄨˇ ㄈㄥ ㄉㄥ)(五穀が豊かに実りますように!)
- 行事:
- 家族で夜に「順星祈福(星を拝む儀式)」を行う。
- 農業を営む人々は、土地神や穀神にお供えをする。
- 迎える神様: 順星神、穀神(土地公と関連することも)。
初九(天公生・玉皇大帝の誕生日)
- 意味:
- 玉皇大帝(ㄩˋ ㄏㄨㄤˊ ㄉㄚˋ ㄉㄧˋ)(天界の最高神)の誕生日で、特に道教信仰の強い地域では重要視される。
- 福建や台湾では「天公生(ㄊㄧㄢ ㄍㄨㄥ ㄕㄥ)」として盛大に祝う。
- 挨拶:

天公保佑!(ㄊㄧㄢ ㄍㄨㄥ ㄅㄠˇ ㄧㄡˋ)(天公様のお守りを!)

福氣滿滿!(ㄈㄨˊ ㄑㄧˋ ㄇㄢˇ ㄇㄢˇ)(福がたくさんありますように!)
- 行事:
- 玉皇大帝を祀るための供物を準備し、香を焚く。
- 台湾では夜中の0時(旧暦の初九に入った瞬間)に爆竹を鳴らし、賑やかに祝う。
- 迎える神様: 玉皇大帝(天公)。
初十~十四(各種祀りごと)
- 主な行事:
- 初十(石頭節):「石頭神(石敢當)」を祀る日。石や山にまつわる神様を大切にする。
- 十一(子婿日):娘婿が義父母にお礼をする日。
- 十二~十四:商売人にとって新年の仕事を本格的に始める時期。市場が活気を取り戻す。
正月十五日(元宵節・小過年)
- 意味:
- 春節の最後を飾る重要な日で、「小過年(ㄒㄧㄠˇ ㄍㄨㄛˋ ㄋㄧㄢˊ)」とも呼ばれる。
- 天官大帝(ㄊㄧㄢ ㄍㄨㄢ ㄉㄚˋ ㄉㄧˋ)(道教の神)が人々に福を授ける日ともされる。
- 挨拶:

元宵快樂!(ㄩㄢˊ ㄒㄧㄠ ㄎㄨㄞˋ ㄌㄜˋ)(元宵節おめでとう!)

團圓美滿!(ㄊㄨㄢˊ ㄩㄢˊ ㄇㄟˇ ㄇㄢˇ)(家族の団らんが満ちますように!)
- 行事:
- 湯圓(ㄊㄤ ㄩㄢˊ)(白玉団子)を食べ、家族円満を祈る。
- 灯籠を灯し、ランタンフェスティバルが開催される。
- 一部地域では「猜燈謎(灯籠に書かれたなぞなぞを解く)」を行う。
- 迎える神様: 天官大帝(福の神)。
まとめ
初六以降も、それぞれの日に意味があり、特に初七(人日)、初九(天公生)、そして十五日(元宵節)は重要な日とされています。台湾では、春節は元宵節まで続くと考えられており、この期間を通じて神様を祀ったり、家族との団らんを楽しんだりします。

